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世界最大で最も重要とされるフリーア美術館コレクションの肉筆画41点が、世界 各地の美術館・個人コレクションの優品とともに初めて一堂に会する展覧会です。
また、フリーア・コレクションはチャールズ・ラング・フリーア(1854-1919)の遺言により、フリーア美術館外での展示が不可能とされており、それらを含む約180点 (肉筆画、版画、版下絵、版本など)が展示されます。
冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 富士と笛吹童図
1830-31年頃 1839(天保10)年
マン・コレクション、ハイランド・パーク、イリノイ   フリーア美術館(スミソニアン協会、ワシントンDC)
The Mann Collection, Highland Park, Illinois   Freer Gallerey of Art, Smithsonian Institution
浴衣遊女図 扇持つ立美人図
1795-98(寛政7-10)年頃 1811(文化8)年頃
フリーア美術館(スミソニアン協会、ワシントンDC)   フリーア美術館(スミソニアン協会、ワシントンDC)
Freer Gallerey of Art, Smithsonian Institution   Freer Gallerey of Art, Smithsonian Institution
Courtesy of the Arthur M. Sackler Gallery and Freer Gallery of Art, Smithsonian Institution, Washington, DC
今回、米国展の企画はひとりのアメリカ人実業家の遺言から生まれました。
フリーア(Charles Lang Freer 1854-1919)氏の死後1923年に彼の寄贈によって建てられたフリーア美術館は、スミソニアン協会付属の東洋美術館です。米国・スミソニアン協会(博物館群)は9つの博物館・美術館や研究所・図書館と国立動物公園を統合した文化機関の集合体で、ナショナル・ギャラリーや国立自然史博物館などがこの傘下にあります。フリーア美術館と同じ敷地内にアーサー・M・サックラー美術館がやはり東洋美術館として存在しています。フリーア氏は、自分の死後にコレクションが散逸することを恐れ、遺言として「門外不出」一切の貸し出し、館外への持ち出しを禁じました。
しかし、彼のコレクションの中には名だたる名品が数々含まれています。そして、彼は死ぬまでに100点にもおよぶ北斎の肉筆画を購入していました。
昨年東京で開催した東京展に、そのフリーア氏の肉筆画からたとえ1点でも出展がかなえば、と交渉を続けましたが、やはりどうしても遺言状の壁をやぶることはできませんでした。しかし、「敷地内なら移動可」ということで、サックラー美術館で展示会を開催し、フリーア氏のコレクションから選りすぐった北斎画を展示し日本からの作品とあわせてコラボレーションするといったプランが生まれました。
フリーア氏の集めた100点あまりの北斎作品を初めて東京展調査チームがくまなく調査したところ、優れた北斎の肉筆画が約40点選び出されました。このように本格的に調査し、選び抜かれた作品を一堂に展開することは、今回の米国展が始めてのことです。
フリーア氏遺産から選りすぐった肉筆の名品に、日本からも肉筆画を出展し、すでに欧米では「浮世絵師・版画家」として研究しつくされた北斎を、筆を使って描く「画家」としての見地からアメリカの人々に紹介するのがねらいです。
米国展会場の詳細はこちら
「スミソニアンの日本人表具師たち」を、日経マガジン12月号で特集しました。
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